開幕戦でこんなことがあったのが悲しかったと、掲示板に書いてあった。そしておいらも、そのときのいろいろな日記を見た。

悲しくて恥ずかしくて怒りが溢れてきた。

それは6回裏の琢朗さんのホームへのスライディングがアウトになって、そのときに琢朗さんがものすごい剣幕で抗議していたが、それでも覆らなかった。審判はゼッタイだから、覆らなかったことは仕方がない(そのあと、球団が審判に抗議文を書くということは発表されたけど)。

そのときに、グラウンドに物を投げ入れたりした輩がいたんだって。

恥ずかしいよね。それと同時に、こんなファンがいることも悲しくなった。そしてとても怒りたくなってしまった。

確かに、好きなチームが勝ってくれるときほど、それは嬉しいことだと思うよ。でも、あのときは確かにベイスターズが負けていて、せっかくの得点チャンスに微妙な判断でアウトになってしまった。琢朗さんだって、「あれはセーフだ」と自信を持ってスライディングをしたわけだ。確かにそう自信があったから、中根さんが制止をしながらも抗議をしていたのだろう。

それだからって、物を投げ入れることで審判の判断が覆るような展開なんてありえるはずがない。絶対にない。抗議している選手だって、物を投げ入れられることが本意ではない。そんな気持ちを無視して、どうしてそんなことができるんだろうか。

そんな輩に、どうしても読んでほしい話がある。

あなたは、1997年9月3日のベイスターズvsスワローズの試合を覚えているだろうか。

そのときのベイスターズは、猛チャージで首位であるスワローズ(当時は野村現阪神監督)に迫っていた。優勝できるところまで近づいていたのだ。

試合はスワローズがリードしていた。その9回表のスワローズの攻撃のときに、激しい雨のために24分間もの試合中断を余儀なくされた。

そのとき、ライトスタンドからメガホンやゴミなどが投げ込まれて、カメラ満席からグラウンドに降りて来た人間が係員と乱闘。そんな人間になぜかスタンドが盛り上がっていた。

そして雨が止み、試合が再開されると、選手たちが係員の人たちといっしょに投げ込まれたメガホンなどを拾い上げていた。選手だって、まさかそんなことをするとは思わなかっただろう。こんな大一番の試合でこんなことをするとは思いもしなかっただろう。

だが、その願いは勝利へとは届かなかった。

尚典くんの激走で内野安打にしたときには、スタジアムは多いに盛り上がったのだが、続く選手が凡退して、結局はゲームセット。

その翌日のゲームの前に、「選手のみなさんごめんなさい」というプラカードが掲げられていたことも覚えている。

今年の開幕戦の試合は敗れこそした。だけど、このまま完封されてしまうのだろうかと思ったが、選手が奮起して2点差まで追い上げることができた。

おいらはこの光景が、話を知ったときにどこかこの試合に似ていると思った。

だから考えてほしい。

試合に負けたときは確かに悔しい。無論、選手だって悔しい。選手だって負けるために試合をしているわけではないのだ。

でも、ファンというものは悔しい気持ちを押さえることができて、たとえ誰かと話しているときに愚痴ったりしたとしても、次は負けないぞ、絶対に勝ってくれるんだと思えるようなファンでなくちゃいけないんだ。

野球選手にとっても、応援するファンにとっても、スタジアムは神聖な場所であるということを。その場所にメガホンや物を投げ入れるような人間は二度とスタジアムになんて来なくていい。邪魔だ。ウザい。最低だ。退場処分にして永久に出入り禁止にでもしてくれ。

おいらはベイスターズのおかげで、今の自分が生きていられるんだ。そんな野球バカになっちまった人間がいることも忘れないでほしい。

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